プリマハムがESG情報開示支援のパートナーにゼロボードを選定。決め手は「ニーズに合ったサポート内容」「寄り添う姿勢」「実務経験に基づいた知見」
ご担当者
総合企画本部環境管理部長
松本 昭雄 様
総合企画本部総合企画室 室長補佐(サステナビリティ担当)
岡元 純児 様
総合企画本部総合企画室
山足 郁人 様
人事部 採用・教育課 係長
田島 理 様
ESG情報開示の基準が世界中で整備され、ESG格付が広く受け入れられつつあります。その中で、「CDP」というNGOが特に注目を集めています。CDPは気候変動や温室効果ガス排出量削減に向けた企業の戦略や取り組みを評価・情報開示し、企業が環境に与える影響をスコア化しています。機関投資家も注目しており、その影響力は無視できません。
日本でも、2022年からCDPへの情報開示が求められる企業が拡大し、東京証券取引所のプライム上場企業全社(1841 社)が対象になりました。また、CDPを通じてサプライヤーへの情報開示を求める企業も増加しており、企業は積極的なESG情報開示が求められています。しかし、回答のノウハウがまだ十分に蓄積されているとは言えない状況で、企業のサステナビリティ担当者が対応に悩むケースが増えています。
そこで今回はゼロボードがCDPへの回答支援を行ったプリマハム株式会社に伺い、初めてCDPを通じた情報開示を行うことになった背景や課題、ゼロボードが行った支援への感想をお聞きしました。
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課題・ 導入背景
- 初めてCDPへの回答を行うため、社内に経験者がいない
- 自社で回答ができる体制を作りたい
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ゼロボードに 決めた理由
- ニーズに合ったサポート内容
- 顧客に寄り添う姿勢
- 実務経験に基づいた知見によるサポート
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導入効果・今後 期待される効果
- 3か月の伴走支援を通じて初めてCDP回答ができた
- 回答を書く際に自分たちの言葉を引き出してもらえた
- 自力で回答を作るための土台ができた
CDP情報開示に無回答。回答支援パートナーを探すことに
――CDPへの回答をすることになった背景・経緯について教えてください。
松本様:私は環境の担当になって3年目です。それまでは商品企画やマーケティングの仕事をしていたので、プラスチックの削減やバイオマス素材などの観点には注目していましたが、CO2削減の分野にはあまりピンと来ていませんでした。環境管理部長になりゼロからのスタートだったので、SBTiやCDPなど横文字が多いなと思いながらまずは状況把握から始めました。そこでCDPのスコアが「F」となっていたことを知り、調べたところプリマハムは無回答だったということが分かり、CDPに回答する準備を始めました。最初はどの部署に回答の要請が来ていたのかを確認するところからのスタートでした。
田島様:CDPは質問数や専門用語が多いため、自力で回答するのは難しいだろうということで、支援してくれるパートナーを探すことになりました。
人事部採用・教育課係長 田島 理 様(当時は総合企画本部 総合企画室所属)
ゼロボードを選んだ決め手は「ニーズに合ったサポート内容」「寄り添う姿勢」「実務経験に基づいた知見」
――ゼロボードに依頼してくださったきっかけを教えてください。
松本様:日経新聞に出ていた渡慶次社長の記事を読んでいたので、ゼロボードのことは知っていました。情報開示が今後求められていくCO2排出量の算定が簡単にできるのはいいなと思った記憶があります。
CDPの回答支援について他社にも話を聞き比較検討をしましたが、初めての経験だったので、どの程度期待に応えてくれるのかは当然未知数です。私たちが持っているデータだけで回答が作れるのかどうかも分かりません。まずは自分たちでできることはやって、分からない部分をサポートしてもらうのがいいだろうということで始めました。そういった私たちの状況、ニーズにぴったりだったのがゼロボードでした。
――ゼロボードの支援の良さをどういったところで感じましたか。
松本様:分からないことを何でもゼロボードに聞けるところです。CDPの質問の意図がよく分からないこともありましたが、すぐに質問できるのでどういう回答をすればいいのか迷わずに済みました。また社内データの再整理や、把握しているデータ以上に細かい数値を求められることもありました。できる限り自分たちで回答を作る方針だったので、必要に応じて質問のできる環境はありがたかったです。
CDP回答の実務経験者が膝を突き合わせてサポート
――ゼロボードの担当者が貴社にうかがって、膝を突き合わせながら一緒に回答を作成することもありました。
松本様:3カ月の間、膨大な量のやり取りをチャットでしながら回答を作成していきました。それだけではなく、会社にも数回来てもらい、会議室のモニターにパソコンをつないで一緒になって考えました。最後の方のつめの段階まできめ細かく対応いただけたので、限られた時間の中で提出までこぎつけることができました。直接お会いして話し合うことによって、コミュニケーションがうまくいきました。
田島様:たとえば、CDPのシステムからデータをエクスポートする際にうまく思い通りにいかないことがありました。そういった場合に、初めてのことなので私たち側の問題なのかどうか分からないわけです。でも「この現象はどの企業がやってもそうなります」「こういった解決策があります」と実務経験をお持ちの方に教えていただけるので、安心感を得ることができました。そういった一つひとつの細やかな対応もありがたかったですね。
松本様:ゼロボードの担当の方が前職で実際にCDPの回答を作ったご経験をお持ちだったので、実務上のことまで分かっていらっしゃったのは心強かったですね。それもゼロボードを選んだ理由の一つです。ありきたりな内容をおしつけてくるのではなく常に伴走してくれたことは有難かったです。
自力で回答を作るための土台が完成。新たにマニュアル作成をゼロボートとスタート
――来年はどのような計画でESG情報開示を進めていく予定でしょうか。
松本様:今回CDPへの回答を初めて作ってみて、プリマハムとして環境面の取り組みの足りない部分が見えてきました。また評価機関が求めていることがCDPの質問を通じて見えてきましたので、データ集計の方法を変えることも考えています。
岡元様:今回は背伸びをせずに等身大の回答をすることを心がけました。来年は結果を見ながらESG関連の取り組みを増やして、評価を高めていくことが課題となってきます。教えていただいたことをどれだけ引き継いでいけるかが問われると思っています。ゼロボードのサポートによって自分たちの言葉を引き出してもらえたので、自力で回答を作るための力がつきました。
山足様:平均と比べてプリマハムが下回っている項目を、世界が求める水準に近づけるために一歩一歩改善していきたいです。CDPの回答作成についてもゼロボードから得た知見を活かしてステップアップしていければと考えています。
総合企画本部総合企画室 山足 郁人 様
――2023年11月にはマニュアル作成支援の取り組みをゼロボードと始めさせていただきました。
岡元様:プリマハムの各拠点で使うためのマニュアル作成支援をゼロボードに依頼し、伴走いただいています。Scope 3の算定も視野に入れる中で、組織として正確に算定できる体制を作る必要性があったため支援を依頼しました。ツールの導入前に全社に伝えるべきことを言語化し、誰が担当になっても困らない体制にするためのマニュアル作成を進めています。
松本様:マニュアル作成支援も他社と比較した上でお願いしていますが、一生懸命に頑張って対応してくれることも決め手の一つです。
岡元様:カウンターパート同士の気が合うことも大事ですね(笑)。CDPの回答作成でご一緒させていただき、一緒にマニュアルを作り上げていくイメージがわきました。
松本様:泥くさいこともいとわない姿勢が私たちと合っていると感じています。ざっくばらんに話せるところもいいですね。プリマハムが困っていることを現実的にどこまで解決してくれるのか。プリマハムに足りないことは何か。できることとできないことをはっきりさせて、本音で話せる関係がないとなかなか前に進まないと思っています。
山足様:CDP回答作成支援の時のように、顔を合わせて一緒に作っていければと思っています。これからもよきパートナーとして頼りにしています。