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10.30 (木) 16:00 10.30 (木) 17:00

【GRI】企業収益のステークホルダー分配を考えるーGRI経済インパクト開示基準草案を読む

1997年より世界共通の自主的サステナビリティ開示基準を開発してきたグローバル・リポーティング・イニシアティブ(GRI)では現在、報告組織がもたらす経済インパクトに関する項目別スタンダードの改定を順次行っています。このうち、企業収益の分配に関するMonetary Flowsスタンダードの草案が公開され、20251217日までパブリックコメントを募集中です。日本からも幅広く意見を募るため、公開草案の主要点を解説するウェビナーを開催します。

通常の財務報告において収益の株主、従業員への分配や投資に関する全般的情報は提供されていますが、これだけでは投資家や労働者、地域にとって企業の貢献や長期的な成長のポテンシャルを判断するには十分とは言えません。Monetary Flowsスタンダードはサステナビリティの観点から企業収益の分配に光を当てることで、財務報告とサステナビリティ報告の連結点を浮かび上がらせます。各社が自社だけでなく多様なステークホルダー(株主、貸主、従業員、サプライヤー、政府、地域、環境など)のニーズに応えるべく利潤を生みだし、それをどのようなバランスで配分するかという財務面での意思決定は、長期のビジネス耐性と持続可能性に大きく影響すると考えられます。同スタンダードは、付加価値計算書(value-added statement)の形式に基づき、通常の損益計算書を補完する形で企業収益分配の開示を促します。

今回はGRI事務局の担当者に加え、経済インパクト・ワーキンググループのメンバーを務める田辺総合法律事務所の市川佐知子氏を招き、Monetary Flowsスタンダードの策定議論とその意義を説明いただきます。またアモーヴァ・アセットマネジメント株式会社(※)サステナブルインベストメント部の江上太朗氏にもご登壇いただき、投資先企業とのエンゲージメントを担う立場から企業収益分配に関する情報の重要性やその読み方などについて語っていただきます。

グローバル・サステナビリティ基準審議会(GSSB)とGRI事務局は多様な地域・セクターの実情を反映し、グローバルに適用できる基準策定を目指しています。草案へのパブリックコメントは、報告組織やステークホルダーが意見を共有し、基準の開発に貢献していただくための重要な機会です。

ウェビナーでは公開草案の説明に始まり、ゲスト専門家による解説、コメント提出プロセスの説明を行い、その後参加者の皆様との質疑応答を行います。企業のサステナビリティ担当者のみならず、取締役、会計財務・IR担当者、機関投資家、評価機関、規制当局、労働・環境団体などの多くの皆様のご参加をお待ちしております。

(※)202591日付で、日興アセットマネジメントから社名変更。詳しくはこちら


【補足情報】

Monetary Flowsスタンダード公開草案(英語のみ)

コメント用質問一覧(英語のみ)

コメント提出サイト(英語のみ)


お知らせ・注意事項

  • 本ウェビナーの内容は、予告なしに変更されることがあります。
  • 「Zoom」を使用したオンラインセミナーです。
  • 配信用URLは当日朝までに、ご登録メールアドレスに送付いたします。


開催概要

イベント名
【GRI】企業収益のステークホルダー分配を考えるーGRI経済インパクト開示基準草案を読む
開催日時
10.30(木)16:00〜10.30(木)17:00
申込締切
10.29(水)14:00
開催場所
オンライン(Zoom)

登壇者

  • アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社 (旧: 日興アセット)サステナブルインベストメント部
    江上 太朗 氏

    投資銀行、スタートアップファイナンス、エンゲージメントファンドを経て2023年より現職。ESGリサーチ&インテグレーション、投資先企業とのエンゲージメント、議決権行使に従事。日本企業の中長期的な価値向上を様々な立場と切り口から支援してきた。京都大学農学部卒、INSEADファイナンス修士取得。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)。

  • 田辺総合法律事務所
    市川 佐知子 氏

    弁護士(第一東京弁護士会、NY州)、USCPA、東京大学卒、人事労務、コーポレートガバナンスを中心に企業法務を担当し、証券詐欺を中心とした訴訟を手掛け、会計分野に知見を有する。公益社団法人会社役員育成機構において役員研修講師を務めてきた。複数の会社で独立社外取締役を務めているほか、FSA Credential Holderであり、ESG開示基準にも明るい。

  • GRI基準開発部マネジャー 経済インパクト担当
    マシュー・ダン 氏

    南アフリカのジェネシス・アナリティクス社で政策研究に携わり、金融規制とインクルージョンセンター(Cenfri)でアフリカとアジア地域における金融でのインクルージョンと中小企業のレジリエンスについて研究活動を行った。GRIでは経済インパクトに関するスタンダード改定作業をリードしている。南ア・ケープタウン大学経営学部卒、ステレンボッシュ大学商学修士取得。

  • グローバル・サステナビリティ基準審議会(GSSB)理事 株式会社ゼロボード ゼロボード総研 所長
    待場 智雄

    朝日新聞記者を経て、国際的に企業・政府のサステナビリティ戦略対応支援に携わる。GRI国際事務局でガイドライン改訂等に携わり、OECD科学技術産業局でエコイノベーション政策研究をリード。国際再生可能エネルギー機関(IRENA)で世界各地の再エネ技術データのナリッジマネジメント担当、UAE連邦政府でグリーン経済、気候変動対応の戦略・政策づくりを行う。国連気候技術センター・ネットワーク(CTCN)副所長として途上国への技術移転支援を担い、2021年に帰国。外資系コンサルのERMにて脱炭素・ESG担当パートナーを務め、2023年8月よりゼロボード総研所長に就任。2024年1月よりグローバル・サステナビリティ基準審議会(GSSB)理事を務める。上智大学文学部新聞学科卒、英サセックス大学国際開発学研究所修士取得。

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